第23回 住まいの停電対策③停電時も便利な「創蓄連携システム」とは
―― 太陽光発電システムと蓄電池を連携させることで、電気代が削減できたり、停電時にも使えたりと、普段も災害時にも頼りになる「創蓄連携システム」についてご紹介します。
創蓄連携システムの説明で間違っているものはどれ?
①太陽光発電システムと蓄電池を連携するシステム
②普段も停電時にも充電した電気を使うことができる
③停電が長引いた場合には電気を使うことができなくなる
※クイズの答えは本文中にあります。
1.創蓄連携システムって何?
「創蓄連携システム」は、太陽光発電と蓄電池を連携させて、電気を効率よく利用するシステムのこと。
日中は太陽光パネルで発電した電気を使い、雨の日や夜間など発電ができない時は蓄電池に貯めた電気を使うことができるので、買う電気を減らせたり、停電時でも電気を使うことができます。
2.創蓄連携システムが注目される理由
太陽光発電システム(10kW未満)を設置すると、「FIT(固定価格買取制度)」を利用し、余った電気を10年間固定価格で電力会社へ売ることができます。
しかし10年の買い取り期間が終了した後は、買い取り価格が大幅に下がってしまうため、11年目からは創った電気を自宅で消費する「自家消費」へ移行する人が増えています。
その時に必要なのが蓄電池です。太陽光発電システムと蓄電池が連携した「創蓄連携システム連携」が役に立つのです。
また、停電時には「創蓄連携システム」で蓄電池に貯めておいた電気を使うことができるため、災害時の備えとしても注目されています。
3.普段の生活でのメリットは?
「創蓄連携システム」は、自動的に効率よく電気を活用するので、買う電気を減らし、電気代を削減できるのが特長。
発電量にもよりますが、太陽光パネルで発電できる日中は発電した電気をそのまま使い、余った電気は蓄電池に貯め、さらに余った場合には売電することができます。
蓄電池に貯めた電気は発電しない雨の日や夜にも使えるので、買う電気を減らせます。
また、電気代が安い夜間に電気を買って充電し、電気代が高い昼間に蓄電池の電気を使うことも可能です。
ご自身の生活スタイルに合わせて運転モードを変えることができます。
4.災害による長期間の停電時でも電気が使える
「創蓄連携システム」があれば、停電中でも日差しのある昼間は太陽光パネルで発電した電気を使えますし、夜は、蓄電池に貯めた電気を利用できるので、照明やテレビなど、最低限の家電を使うことが可能です。
蓄電池の容量が大きいほど多くの機器が長い時間使えるので、家族の人数などで容量を検討するといいですね。
夜に電気を使っても昼に太陽光パネルで再び発電し、蓄電池に充電できるので、停電が長引いても電気を使うことができます。
最近は「在宅避難」をされる方も多いので、自宅で電気を創って貯めることができる「創蓄連携システム」があると安心です。
夜に蓄電池の電気を使っても昼に再び太陽光発電で電気を創ることができれば、停電が長引いても電気を使うことが可能です。
(※天候などで発電量が下がると使える電気が不安定になり、使用できない場合もあります。)
5.「省エネ住宅」に欠かせない「創蓄連携システム」
「創蓄連携システム」で創って蓄電した電気の量が、普段使う電気の量に近づけば、ほとんど電気を買う必要がなくなります。
電気の「自家消費」から一歩進んで、使う電気の量を減らして、創った電気だけでまかなうことができれば、電気の「自給自足」が実現できそうです。
そのためには、断熱性、気密性、日射遮へい性能が高い「省エネ住宅」であることが必須。
新築する際は、「省エネ住宅」で地球環境にも配慮しながら、災害にも対応できる家を検討したいですね。
次回は、「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」についてご紹介します。
●創った電気を自分の家で消費する「自家消費」に注目が集まっている
●「創蓄連携システム」は、効率よく電気を活用、買う電気を減らし、電気代を削減
●在宅避難時、自宅で電気を創って貯めることができる「創蓄連携システム」があると安心
●省エネ住宅と創蓄連携システムで電気の「自給自足」が実現する
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