第9回 台風などの気象災害から身を守る② 暴風・強風に負けない家!

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―――第9回目は、台風などの気象災害から身を守る話の2回目。「暴風・強風」に強い家を建てる方法を紹介します。

 

防災知識クイズ
2019年に日本に上陸した台風は何個?
①3個
②5個
③7個

※クイズの答えは本文中にあります。

 

1.日本は台風の通り道

日本列島は、地震が多いだけでなく、台風も多く接近・上陸します。2010年から2019年までの10年間では、一年間に平均して25.2個の台風が発生し、そのうち3.7個が日本に上陸しています。

台風による被害が多かった2019年は29個の台風が発生し、そのうち15個が日本に接近、5個が上陸しました。※

※気象庁「台風の統計資料」より

■台風の進路(例)

台風の動き

台風は太平洋高気圧や偏西風などの風の影響で北上しながら東に進みます。特に夏から秋にかけては、太平洋高気圧のフチの部分が日本列島の位置と重なり、台風の通り道になっています。

秋の台風は、夏に比べてスピードが速く、風が強まる傾向にあるので記録的な大雨や甚大な被害をもたらすことがあります。

これからは、暴風・強風に対しても強い家を考えないといけなくなりました。

▼台風などの気象災害から身を守るためのハザードマップの活用方法については下記の記事で紹介しています。

第8回「住まいの防災講座」のサムネイル画像第8回「住まいの防災講座」
ーー台風などの気象被害から身を守る①ハザードマップの活用

 

【防災知識クイズの答え…②】
2019年に発生した台風は、29個。そのうち5個が日本に上陸しました。

 

2.暴風・強風に強い家ってどんな家?

では、暴風や強風に強い家ってどんな家でしょうか?

家を建てるときは、台風の上陸が多い地域のほか、海岸の近くや谷あい地、風よけのない田園地帯などの地域では、特に「風」に対する強さを考える必要があります。

「暴風・強風」に強い家を建てるときは、建物の「形状」と「構造」がポイント。また、併せて考えて欲しいのが雨戸やシャッターなどの設備です。
 

3.家の形状で暴風・強風に対する強さが異なる

建物の形は、風が壁面や屋根に当たるときに、建物に影響が少ない「形状」を考える必要があります。例えば、風雨を受ける壁面をあまり広くしない、風の吹き込む軒を大きくしないなどの工夫です。

軒や庇が大きいと下から巻き上げる風の力で、屋根や屋根の一部がはがれてしまう事があります。

軒のある家

また、台風などの強風で窓ガラスが割れたり、飛散物で傷がつくことがありますので、シャッターや雨戸の設置は重要です。
 

4.「風」に強い構造かどうかを知るには?

風に強い家は構造から
住宅には、性能を数値化した「住宅性能表示制度」という制度があります。

その中の、「構造の安定に関すること」の項目では、「地震」「暴風」「積雪」などの外からの力に対して家がどれだけ強いかを調べて、等級で表示しています。

たとえば「暴風」に対する強さを示す「耐風等級」。等級1は、「500年に一度程度発生する暴風による力に対して倒壊や崩壊しない、50年に1度程度発生する暴風による力に対して損傷を生じない程度」の強さを表します。

「等級1」は、「建築基準法」で定められている性能と同じレベル。「等級2」はその1.2倍の強さになります。

耐風等級

近年は、過去に類を見ないような大きな台風が発生していることを考えると、家を建てるときには、「耐風等級2」かそれ以上の暴風・強風対策を検討しておくに越したことはありません。

パナソニックの「テクノストラクチャー工法」は、地震にも台風にも強い工法です。「住宅性能表示制度」の「耐震等級3」、「耐風等級2」の家を建てることができます。

具体的な工夫については、地域のことをよく知る住宅会社など、プロに相談して、暴風・強風に強い家を建てたいですね。

【ポイント】
秋の台風は、スピードが速く、風が強まる傾向にあるので注意
シャッターや雨戸は2階部分にも設置
風に強い構造かどうかは住宅性能表示制度で確認
暴風・強風に強い家は「耐風等級2」以上

 

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