第8回 台風などの気象災害から身を守る① ハザードマップの活用

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―――第8回目は、大型台風などの自然災害から身を守るための「ハザードマップ」。家づくりの際にも、ぜひ活用してみて!

 

防災知識クイズ
避難のタイミングを教えてくれる「警戒レベル」。「警戒レベル4」でどんな行動をするべき?
①全員避難する
②高齢者や乳幼児等の避難に時間が必要な人は避難
③避難に備える
※クイズの答えは本文中にあります。

 

1.自分が住む場所のリスクを知る~ハザードマップの活用~

台風や大雨などの災害は、地震と違ってある程度予測ができます。
自分が住んでいる土地は、どんな災害が発生する可能性があるのか。
それを知ることができるのが「ハザードマップ」です。
どんな災害が起こりやすいのかを知っておくことで、何に注意して備えるべきかがわかります。

国土交通省 ハザードマップ
ハザードマップポータルサイト(国土交通省)
 

国土交通省のホームページでは、住所を入力するとその地域のハザードマップを見ることができます。土砂災害の危険があるのか、川が氾濫した時、浸水の程度はどれくらいかなど、詳しく知ることができます。

ハザードマップは、家を建てる時にも役に立ちます。
土地を購入する前にハザードマップで土地の状況を確認するといいですね。

 

2.「防災気象情報」を意識しよう

「防災気象情報」とは、気象庁が発表している「台風情報」や「気象警報・注意報」などの予報や情報のこと。
台風や大雨などの気象災害から身を守るために「防災気象情報」を活用しましょう。

気象災害が発生する恐れのあるときには、「特別警報」「警報」「注意報」を発表します。

警報が出るような状況が予想される時には、数日前から「早期注意情報」を出して注意を呼び掛けます。

ニュースで「気象庁では、〇〇に関する(気象)情報を出して警戒を呼びかけています」という言葉が流れたら、今後の気象情報に注意が必要です。


 

3.避難のタイミングがわかる「警戒レベル」

防災情報が発表されてもその意味を知らないと、避難の遅れなどにつながります。
現在は、5段階の警戒レベルに分けて、避難のタイミングが伝えられます。

災害危険度バナー

政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報」をもとに作成


 

警戒レベル5…命を守る最善の行動を(すでに災害は発生している)
警戒レベル4…全員避難
警戒レベル3…高齢者や乳幼児等、避難に時間が必要な人は避難
警戒レベル2…避難に備える
警戒レベル1…災害への心構えをする
 

■警戒レベルについて

 

【防災知識クイズの答え…①】
お住まいの市町村から「防災レベル4」が発令されたら、安全な場所へ「全員避難」しましょう。

 

4.災害発生の危険度を地図で確認

「大雨警報」や「洪水警報」などが発表されたときなど、災害発生の危険度の高まっている場所を、5段階に色分け表示された地図で確認できます。
土砂災害、浸水、洪水について、どこで危険度が高まっているのか、地図上でわかります。今後の雨や雨雲の様子も確認することができます。

キキクル(危険度分布)のイメージ画像
地図出典:「キキクル(危険度分布)」(気象庁)
 

5.被害を減らす「防災気象情報」まとめ

(1)台風

台風の位置や強さ、進行方向と速度などの情報を発表します。
台風が接近し、災害が発生する恐れが出てきた場合には、1時間ごとに情報が更新されます。「台風に関する気象情報」で詳しく知ることができます。

 

(2)土砂災害

大雨警報(土砂災害)の発表の後、危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況になったとき、「土砂災害警戒情報」が発表されます。

土砂災害警戒情報が発表された市区町村の詳細な領域は、土砂災害の危険度分布で確認できます。

 

(3)浸水

大雨が短時間で降ったことで氾濫が発生することがあります。「大雨警報(浸水害)」が発表された場合、住宅の地下室や周辺より低い地域にある住宅では、床上浸水が発生する危険性があります。

浸水害の危険度は、「浸水害の危険度分布」から確認できます。

 

(4)洪水(洪水予報河川)

洪水により大きな損害を生じるような大きな河川については、国土交通省や気象庁、都道府県が共同で「指定河川洪水予報」を発表します。

洪水の危険度の高い順に「〇〇川氾濫発生情報」「〇〇川氾濫危険情報」「〇〇川氾濫警戒情報」「〇〇川氾濫注意情報」が出されます。(〇〇は河川名が入ります。)

市町村等が公表している洪水ハザードマップであらかじめ浸水想定区域を確認しておきましょう。

 

(5)洪水(中小河川)

河川の幅が狭い場所では、大雨が降ると短時間のうちに急激な水位上昇が起こります。「洪水警報」等が発表されたときには、水位が実際に上昇するよりも早い段階から避難の準備が必要です。

「洪水害の危険度分布」「川の防災情報」が参考になります。

 

(6)雨

「今後の雨(降水短時間予報)」では、現在の状況から今後数時間先の大雨の動向を知ることができるので、避難行動や防災活動に利用することができます。

 

(7)その他参考情報

 

【ポイント】
●ハザードマップで自分が住んでいる場所のリスクを知る
●「警戒レベル」は5段階。4で全員避難
●災害発生の危険度の高まりを地図で確認
●防災気象情報の入手先を知る

 

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