第7回 地震のとき、家の中の被害を最小限にする4つのポイント
―――第7回目は、不意の地震に備える家の中の安全対策について紹介します。
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地震のとき、家の中の被害を最小限にするための工夫
ポイント①窓ガラスの飛散を防ぐ
ポイント②家具の転倒、物の落下対策ポイント
ポイント③避難経路を確保する
ポイント④制震システムの採用
防災対策として、就寝時カーテンを閉めるのはなぜ?
①地震の際カーテンで身を守るため
②外からの冷気を防ぐため
③窓ガラスが割れた時の被害を抑えるため
※クイズの答えは本文中にあります。
家の中を安全にするための工夫
不意の地震で慌てないためには、日ごろから防災対策が重要です。自分や家族の身の安全を守るために、今からできる家の中での安全対策と、家を建てる前に知っておきたいポイントを紹介します。
まず、今すぐにできることは、テーブルの上や棚の上にできるだけ物を置かないこと。地震の時にテーブルの上の物が落ちたり、飛んでくることがあります。床に物を置いている場合、避難する時に慌てて足をぶつける危険も…。不要な物は捨てる、すぐに使わないものは収納するなど、いつも部屋をスッキリさせておきましょう。
大きな家具や収納用品は、ウォークインクローゼットなどに、まとめて置くと良いでしょう。収納を集中化させることで災害時の家具の転倒や物の飛散を最小限に抑えることができます。
また、家族が集まる部屋の近くに家具のない部屋をつくり、地震の時の逃げ場にすることも有効です。
その他、家づくりの際に考えたい防災対策4つのポイントを紹介します。
ポイント①窓ガラスの飛散を防ぐ
地震で大きな揺れやうねりを受けると、窓枠が変形し、ガラスが割れることがあります。揺れによる被害だけでなく、割れたガラスでケガをする二次災害を防ぐためにも窓ガラスの飛散防止対策をしておきましょう。
●窓ガラスや食器棚には、ガラスが割れた時の飛散を防ぐ「飛散防止フィルム」を貼る。
●就寝時は、カーテンやブラインドを閉める。ガラスが割れてもカーテンに当たって室内にガラス片が飛び散ることを防ぐ。
●ガラスが割れた時、ケガをしないためにスリッパを準備しておく
就寝時はカーテンを閉め、万が一ガラスが割れた時に室内に飛び散るのを防ぎます。ちなみに寝ている時に揺れを感じたら、布団をかぶりましょう。
ポイント②家具の転倒、物の落下対策
寝ている時は特に、地震の揺れに気が付くまでに時間がかかり、慌ててしまうことも。睡眠時は無防備な状態。とっさに避難ができないので寝室の家具の配置には特に注意が必要です。
家具を固定する金具や支え棒を使う場合、取り付ける天井や壁にも相応の強度が必要になります。
●重い家具や背の高い家具は、固定金具や耐震粘着マットなどを利用して転倒しないように対策をしておく。
●ペンダントライトは揺れによる破損に備えて落下防止対策を。使用する場所によっては、コードのないシーリングライトにするという選択肢も。
●壁面固定の家具を利用する。
●耐震ロックが付いている扉を採用する。
地震の揺れを感知して自動で扉のロックがかかる「耐震ロック」が付いた吊戸棚(参考商品:リフォムスキッチン収納)
ポイント③避難経路を確保する
避難できる通路を確保するため、出入り口や通路にはできるだけ物を置かないようにします。特に玄関は避難の際に必ず通る場所。傘立てや水槽など、倒れると避難の妨げになる物は置かない方が安心です。
停電で電気が点かないこともあるので、避難経路にあかりの準備をしておきましょう。
●夜間、停電で真っ暗になっても避難経路がわかるように、通路に蓄光テープを貼っておく。
●部屋の各所、すぐに取り出せる場所にあかりを用意しておく。
ポイント④制震システムの採用
建築時に1階の壁に制震装置を入れることで、2階部分の揺れを軽減することができます。制震装置が地震の揺れを吸収するので、家具の転倒などの被害を最小限に抑えます。
■建物の揺れを抑えて、家具の転倒などによる被害を減らすことができる制震システム「テクノダンパー」
●大きな家具をできるだけまとめて置く
●カーテンを閉め窓ガラスの飛散防止対策をする
●寝室に背の高い家具は置かない
●2階の揺れを抑える制震装置を家づくりの計画段階で検討
●避難経路を確保するため、出入り口に物を置かない
●停電しても避難できるようにあかりの用意をしておく
地震に強い家をつくるならパナソニックの耐震住宅工法「テクノストラクチャー」